私の判断基準って『自然なことか、不自然なことか』なんです。考えや価値観を押し付けられるのはやっぱり嫌ですし、時間をかけてゆっくり伝えていけたらと思っています。 - GO▶︎ganic|つなげよう、有機農業の輪
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私の判断基準って『自然なことか、不自然なことか』なんです。考えや価値観を押し付けられるのはやっぱり嫌ですし、時間をかけてゆっくり伝えていけたらと思っています。

私の判断基準って『自然なことか、不自然なことか』なんです。考えや価値観を押し付けられるのはやっぱり嫌ですし、時間をかけてゆっくり伝えていけたらと思っています。

GO ganic PEOPLES! #05
希樹 / 店主 寺井 憲子さん
写真・文 / 戸田 耕一郎(GO GOTSU.JP編集部)
 

 

「子供たちの未来のために、豊かな自然環境と安全安心な食の確保を。」をスローガンに掲げ、有機農業を実践する生産者とオーガニックな食や暮らしのあり方を提唱する民間の有志メンバー、それらをとりまとめる江津市農林水産課。仲間づくりや有機農業を目指す人材の発掘、オーガニックに対する意識醸成といった啓発活動を三者で手を取り合って進めていく有機農業推進プロジェクト、それが『GO-ganic』(ゴーガニック)だ。

GOGOTSU.JP編集部ではこのプロジェクトの中心的な役割を担い、啓発活動を続ける方々のお話をお聞きし、連載としてお届けします。題して『GO▶︎ganic PEOPLES!』。GOGOTSU.JP編集部ではこのプロジェクトの中心的な役割を担い、啓発活動を続ける方々のお話をお聞きし、連載としてお届けします。題して『GO▶︎ganic PEOPLES!』。

第5弾は都野津町で『自然食品とくらしのもの 希樹』を運営している寺井憲子さん(以下、寺井さん)。生まれ育ったのは京都。田舎暮らしに憧れて、浜田市出身の夫と息子二人と共に江津へIターン。子どもの食や暮らしの環境について考える団体「コドモミライごうつ」の代表もつとめる。GO-ganicでの活動やオーガニック給食導入への取り組み、描いている地域未来像。それでは話を聞いてみよう。

 
 
 
 

『食や暮らしの環境に対する意識のある人が多く、すっかりこの場所が私にとっては癒しの地みたいになっています。』(寺井さん)

 

 

自宅の一角に「自然食品とくらしのもの 希樹」を構えて今年で5年になる。店を始めようと思ったのは「自然食品店が近くになかったから」とシンプルな動機からだった。京都に住んでいた頃は近所に自分好みの店が数軒あった。江津でそういった商品が欲しいと思ったら出雲・松江まで行くかネットで購入するしかない。

インターネットで買い求める生活を2年続けて、やはり実店舗が必要と感じ、まずは自分が必要なものをお店に並べて2019年にオープンさせた。なるべく近くで栽培された米や野菜、調味料、お菓子、暮らしの雑貨など、人や環境にできるだけ負担をかけないやさしいものを選んで販売している。

これまでの手応えは「あります。」と寺井さんは笑う。それは儲けるということだけに限らず、移住当初ほとんど自分と同じような意識感覚の人はまわりにいなかったけれど、こうやって店をつくり、商品を並べることで友人や知り合い、お客さんがたくさんできていった。自然と「場」ができ始めていく。「こんなに場を必要としてくれる人がいるんだ」ということが嬉しかった。周囲との関わりをしっかり持つことができたという実感がある。

 

「はじめの頃は勤めもしていましたし、月に3回くらいしか開けられなかったけど、ある日、昔職場が同じだった知り合いが『ここテナント物件ないですか?量り売りのお店をやってみたくて」って訪ねてくれました。『ここに空いているスペースあるからよかったら一緒にやってくれたら嬉しい』と誘い、一緒にやることになったんです。」(寺井さん)

 

それが「量り売りSalema(サレマ)」だ。量り売りというキーワードがまたキャッチーだったこともあり、ここからさらに輪が広まっていき、今日に至る。

 

「できるだけ添加物などよけいなものが入っていない食品や加工品、人にも地球にもやさしい暮らしのものを選んで販売しています。最初は売れ残っても自分が使えばいいかなという気持ちで始めました、少しづつお客さんが増えていって、今度はそのお客さんが必要とするものやご縁があった美味しいものを提案するなど商品量も増えていきました。ポテトチップスやせんべいなどお菓子類はよく売れます。

子どもが食べるのに少しでも安心を感じられるものや、カレーのルウやインスタント麺も買いやすいですし、歯磨き粉や食器用洗剤など環境に負荷の少ないものもよく手に取っていただきます。メーカー品がほとんどですが、できるだけ近くの、作り手の顔が見えるもの、商品の背景がわかるものを選んで販売したいと思っています。コンビニやスーパーではあまり見かけないもの多いですね。 食や暮らし、自然環境などに対する意識のある人が多く、すっかりこの場所が私にとっては癒しの地になっています。」(寺井さん)

 

 

「ここは江津市の空き家バンクで見つけました。昔は醤油屋さんだったそうで女中さんなど住み込みで働いていた方や、時代が変わっても下宿人がいたり、現在のお店のスペースは郵便局だった時代もあり、人の往来がたくさんあった場所だと聞いて、私自身もコミュニティーができる場所をつくりたいと考えてたこともあってすぐに気に入って決めました。導かれたような気もしますね。

希樹のコンセプトは、確かに安心安全を感じられるものを扱うところにもあるのですが、 “希樹”という店名をつける際に考えたのはこの場のこと。いつもそこにある大きな木のような場所になれたらと。大きな木の下で、ゆっくりしたり、木漏れ日を眺めたり、本を読んだり、誰かと話したり、雨宿りしたり、ほっと一息な拠り所になればと。だからホントは、物販というよりもカフェとか泊まれる場所があればよいのでしょうが、それはまだ夢見ている状態です。」(寺井さん)

 
 
 
 

「『ここからフェスタ』というイベントを機に、同じような想いを持つ人が自然と集い、菌ちゃんクラブというGO-ganicの原型のようなコミュニティができました。」(寺井さん)

 

食や環境、日常的にオーガニックの意識がある寺井さんがGO-ganicに関わっていったのは必然と言える。むしろ日々の活動そのものがGO-ganicの本質のようでもある。寺井さんらが2022年2月に開催した『ここからフェスタ(会場はパレットごうつ)』ではオーガニックマルシェや、映画『いただきます2』の上映会の他、菌ちゃん先生こと吉田俊道氏の講演会やプランター土づくりのワークショップも実施した。

このイベントがGO-ganicの原型となるようなコミュニティを生む大きなきっかけとなった。 同時期に江津にあるスキンケアメーカーの「アルソア(株式会社三維)」が創業50周年を迎えるにあたって寺井さんらがやっていた活動に目を向けてくれた。

自然のありのままを重んじる企業理念を持つアルソアのほうから「何かできることあれば協力します」と協力の手を差し伸べてくれた。イベント用のチラシ作成や運営に関することなど全面的にバックアップしてくれたという。そうやってオーガニックの意識がある有志メンバーが自然と集まっていった。

 

「何から何までおんぶにだっこでしたね(笑)。マルシェも上映会も講演会もと、こんなに大きなイベントをつくることができるなんて思っていなかったので、アルソアさんの大きなご支援に感謝ばかりです。

『子どもたちの食』を大事にしたいおかあさん数名で『子どもたちの給食をオーガニック給食にしよう!』という目標を掲げて、 2021年夏に“コドモミライいわみ” という任意団体が立ち上がりました。

まずは、学校給食の実態を知ることから始めようと江津や浜田の給食センターを訪ねました。 ほぼ米飯給食、地産地消率も高く、季節の行事や旬の献立、郷土料理や特産品を使ったものなど、想像していた以上に『いい給食だな~』と思いましたし、当日調理という限られた時間の中でつくる給食は、給食センターの方々のすごい力で毎日つくられていることもよくわかりました。

その後、全国的な流れもある“オーガニック給食”をこの町でも目指したい、子どもたちのために、もっとより良い給食にできるはずという想いで、市議会議員の方や教育委員会の方とお話をしました。 しかしながら、そんなに簡単に変えられるものではなかったです。(笑)

『子どもたちのため』『より安心安全なものを』という想いは同じでも、それぞれの考え方があって、有機給食が良いことはわかるけど、費用のこと、農産物の量やサイズのことなどいろんな課題があることもわかりました。また、私たち保護者・消費者・市民の意識醸成の必要もあると感じました。

何をどう進めるのが良いものか?となった時に、コドモミライいわみとしてできることを、小さくともやってみようと、地域食堂を開催して、実際に食べてもらい、食の大切さをお伝えできる場をつくること、江津市有機農業推進協議会に消費者の立場で参加すること、菌ちゃんくらぶの皆で、講演会やマルシェを開催するなどの活動につながっていきました。 現在は、その中で江津市の学校給食がより良いものになっていくように、ゆるやかにオーガニック給食を推進しています。」(寺井さん)

 

 

GO-ganicでやっていることとして寺井さんは自ら田んぼを始め、無肥料栽培米づくりに挑戦している。江津市の学校給食に無肥料栽培米を少しずつ導入していこうとする取り組みもあり、生産者の勉強会にも参加させてもらっている。

「学校給食」「子どもの食」というキーワードが自身の活動の中心にある。有機農業と学校給食の距離を近づけていくこと、課題や問題を整理していくこと。そしてそれらの現状や進捗状況を発信して、保護者や市民の意識醸成につなげていきたいと話す。

 

「有機農家さんを訪ねたり、有機農産物の何が良いのか?とか、給食のことなども情報として保護者や市民に届けたいです。新聞みたいなものなのか、インターネット上のものなのかわからないですけど、私もいち保護者という視点でやってみたいと思っています。行く行くは給食の試食会をやって生産者さんや保護者を交えた交流会のような『給食フェスタ』もやってみたいです。」(寺井さん)

 
 
 
 

「ただ物価高で『給食が値上がりします』という文書だけではなく、給食センターでの調理のこと、こんな風に作っているという現実が伝わっていったらいいなと思いますね。そういう背景を知ることは大事だと思うんです。(寺井さん)

 

学校給食費は基本的に各家庭から集める「給食代」で賄い、不足分は市からの補助でやりくりするのが通常だ。昨今なにかと取り上げられる円安やロシアのウクライナ侵攻、天候不順など世界情勢によって物価が高騰し、日本でも連日報道されているこの問題。その影響は学校給食にも及んでいる。

予算は守らなければならないため、献立を見直す動きは全国でも相次ぐ。全国で均一化を図ることはできないため、地域によっては給食費の引き上げを進める市もあるし、魚のフライをノンフライ調理に変えている市町村もある。大豆価格の高騰を受け、揚げ物で使う食用油の取引値が上がっているのがその理由だ。(ある市町村では、なたね油1缶(16.5キロ)が2022年秋は3,250円だったが2023年秋は4,590円に、4月には5,200円と価格が上昇している。)

円安が進んで輸入小麦の価格が上がれば、パンの値段も当然跳ね返り、パンが給食から消える(あるいは回数が減る)ことも十分ありうる話だ。いずれにしてもPTAや有志の保護者などによって子どもの給食、家庭の食について考える機会やコミュニティは必要とされるだろう。

小学校給食費の全国平均月額は4,477円(約256円/食)だが、自治体ごとに当然差はある。「令和3年度学校給食実施状況等調査」(文部科学省)を見てみると小学校の給食費の平均月額が高い都道府県1位は長野県で5,090円(約280円/食) 2位が新潟県で5,008円(約284円/食)。そして3位は徳島県で4,969円(約285円/食)である。

逆に安い都道府県は1位で滋賀県の3,920円(約228円/食) で2位は長崎県で3,975円(約230円/食)。そして3位は茨城県で4,011円(約224円/食)である。ちなみに江津市は令和2年4月から料金改定され5,500 円(約275円/食)で、中学校になるとさらに数十円あがっており、全国平均額より高い。

一方、学校給食の無償化も全国的に進む。文部科学省の調査によれば2023年9月時点で学校給食の無償化を実施している自治体は、全国小中学校の約3割にのぼる。東京都23区に限っては、2024年4月からすべての公立小中学校が無償化となった。

 

 

「学校給食の無償化については、給食センターの方とも話をしたことがあります。なかなかすぐに江津が無償化するのは難しいですよね。作る側も予算内でやらなければいけないし、その予算によって、食材費を削って貧相な献立や粗悪な調味料を使ったりすることはあってはならないし、献立を考えるのも食材を安定させるのも大変ご苦労されていると思います。

ただね、私が思うのは給食の中身にしても給食費が値上がりするとしても、それぞれの立場の人達の間にコミュニケーションや情報があればもう少しうまくいくのではないかと思います。ただ物価高で「値上がりします」という文書だけではなく、給食センターでの調理のこと、こんな風に作っているという現実が伝わっていったらいいなと思いますね。そういう背景を知ることは大事だと思うんです。今の現状を伝えていく必要があると思います。」(寺井さん)

 

地域の保護者に味噌汁が出る割合よりも澄まし汁が出る割合が多いような気がするという話を聞く機会があった。物価高によるコストカットの影響などもあるのだろうか。

江津市・農林水産課の湯浅さんによれば「家で澄まし汁をつくるお母さんがいなくなっていて、郷土料理でもある澄まし汁を子どもたちに食べさせてあげたいという給食サイドの想いがあるのでは」とのことだったが、実際は子どもたちも苦手な子が多いようで、残って返ってくる量が多いそうだ。こういったことも日々の疑問のひとつして給食センターの方に伺ってみたい。

話しを戻そう。江津ではブロッコリーの収量がそれなりにあるということを聞いた。もちろんそのまま給食に出せるサイズではないので適度にカットする必要がある。しかし下処理に時間をかけられないから、カットされた遠くからやってくるブロッコリーを使うという事もあるという。せっかく地元産の野菜があるのに、と寺井さんはもどかしさを感じる。

 

 

ジレンマは活動すればするほど感じるものだ。お互いのやりたいこと、考えたこと、提案したいこと、目指したいこと、そしてその理由。逆に相手はなぜ今そういう状況にあるのか、このあたりをしっかりコミュニケーションすることが大切になってくる。寺井さんが描く学校給食や地域の食のあり方と、学校給食事業者の今の現状をきちんと整理することからきっと次のなにかが始まっていく。その上で実現可能なことを見出して、はじめの落とし所を見出していくこと。新しいこと、これまであったことを変えていくことは容易ではないが、「少しでも良い方向へと進めていきたい。」と寺井さんは言う。

桜江の給食センターでは令和7年を目処に給食すべてが無肥料栽培米に切り替わるということが決定している。このような実績を積みながら江津市全体が無肥料栽培米に切り替わる未来を実現させるために今の活動がある。

並行して有機農業推進協議会に参加させてもらいながら、地域食堂のイベントを主宰したり、映画会を企画したりと市民が食を考えるきっかけになるような場所や機会をつくることに活動の重きをおいている。給食センターとも引き続き関係性をつくりながら少しでも良いことに繋がるような糸口を探す。それが寺井さんにとってのGO-ganicだ。

 
 
 
 

「一緒に活動できる仲間がいるというのは嬉しいですよね。一人ではできることが限られているけど、みんなそれぞれの想いがあってやっていて。ただひとつ『江津をオーガニックの町にしよう』ということだけは共有できています。」(寺井さん)

 

「私は『こういうことしたい、こんな風にやりたいんです』って想いばかりが先走って話してしまうのですが、そういうとき湯浅さんは建設的に「今はこういう状況だから急に言われても市だってすぐには対応できない。これをやるには段階をおってやっていきましょうよ」と順序立てて話を整理してくれたんですよね。『今はまだこれはできませんよ、寺井さん』って諭されながら話をしたのをおぼえています。(笑)

湯浅さんと東京・武蔵野にオーガニック給食の勉強をしに一緒に行ったんです。帰りの機内ですごく熱く盛り上がって。「これからやりたい事、ちゃんと段階をおって、計画を立ててやりましょう!」「できるできないじゃなくて、やるかやらないかです!」って話しました。でもこういう活動を続けていったら有機農家さんがきっと江津にも10年以内にはまた少し増えていますよね。

一緒に活動できる仲間がいるというのは嬉しいですよね。一人ではできることが限られているけど、みんなそれぞれの想いがあってやっていて。ただひとつ『江津をオーガニックの町にしよう』ということだけは共有できていると思います。もちろん江津の町全体で言ったらほんの数%以下ですよね。ほんとに少数派。だけどこれでいいよねっていう。居場所があるのはいいし、ポジティブにいられます。考えや価値観を押し付けられるのはやっぱり嫌ですし、そこは時間をかけてゆっくり伝えていけたらと思っています。

私の判断基準って『(それは)自然なことか、不自然なことか』なんです。そこは信じて楽しみながら活動して自然な流れをつくっていけたらいいなと思ってます。」(寺井さん)

 

 

オーガニック、有機栽培、食の大切さ、学校給食の未来。いくつものテーマがあるが、寺井さんの話を聞きながら感じるのはやっていることが自分の主張そのものだし、それこそが自分自身であるということ。仕事と思ってやっていることも含めて、暮らしも日々の仕事もGO-ganicのような活動もすべて自分自身の生き方や暮らし方に繋がっているということ。

近年、時代のキーワードとしてなにかと話題になる「ウェルビーイング / well-being」だが、世界保健機関(WHO)が定義したこの言葉が示していることは「健康とは、単に疾病がない状態ということではなく、肉体的、精神的、そして社会的に、完全に満たされた状態にある」ということだ。

類義語に「Happiness(ハピネス)」があるが、ハピネスは一時的な幸せの感情を指すものであるのに対してウェルビーイングは満たされた状態が持続すること。幸せを実感できる自分がずっと続いてるような、それこそが自分であると認識できるような状態を指し示すものだ。心の状態のあり方を社会全体が重んじるようになってきているが、自分が「これをやっているときに幸福を感じる」というものがある人ほど人生の幸福度は高いという研究結果は世界中で発表されている。

寺井さん自身、コロナ禍を経て勤め人をリタイヤし、自分の好きなことだけを追求しようとした。

 

「好きなことしか選ばなくなってきたんです。そういう気持ちになったときから大きな転機を迎えたように感じています。すべてが上手くいくことはもちろんないし、しんどいこともあるんですけど、自分で選んだことだからあまり「苦」だとは思わなくて。居心地の良さも感じているんですよね。」(寺井さん)

 

活動の原点は「食」。そこから農や環境に意識が派生していった。そこに自分の人生があると感じることができていることに幸せを感じる。オーガニックタウンに向けて自分と仲間と自分の住む町を少しづつ理想に近づけていくこと。これがGO-ganicにおける寺井さんの大きなモチベーションだ。

 

(完)